第2部 実践あれこれ | |||||||||||||||
3.クラスの日の取り組み | |||||||||||||||
さくらんぼの子 みかんの子 れもんの子 りんごの子 いろんな子がいるのがクラス クラスの子たちが みんなで楽しめ いっしょに遊べ なかよくなるのが クラスの時間 おでかけしたり お料理したり ぬたくりやお話ごっこあそび etc どの子も みんなで楽しめる ・・・ それが『クラスの日』の取り組み 1989年まで、金曜日の『クラスの日』はありませんでした。開校以来、長い間月曜日から金曜日の午前中は、『課題別学習』土曜日は『小高集会』というのが定着していました。これまで、私たちは、発達、障害、実践等に関わる様々な研修を積み重ねてきました。それぞれの実践内容が深まると同時に、子どもたちへの思いも一致してきました。 私たちは、子どもたち一人ひとりが自分に自信をもち意欲をもって自己表現をし、他とつながっていける力をつけていってほしいと考え、そうした力をしっかりと育てる実践づくりをしていきたいと思いました。しかし、子どもたちの実状はどうでしょうか。人と関わることが苦手な子が多いです。人とのやりとりの楽しみや言葉の理解、イメージする力に弱さがあるためです。集団活動の力を育てる『小高集会』や個々の認識発達を促す『課題別学習』をより発展させるためにも、少人数でじっくりと子どもと向かい合い内面的な豊かさを育てる時間として、1990年『クラスの日』がおかれることになりました。そして、改めて、クラスとは"仲間づくりの基礎集団、心のよりどころとなる人や仲間のいるところ"ということがおさえられ、じっくりと"人との関わりを育てる"という視点をおいた「仲間づくり」あるいは 「クラスづくり」の実践がスタートしました。 一日中「クラス」で過ごすという日がまったくなかったため、かえって「クラスづくり」「仲間づくり」の大切さが話し合われ、今も『クラスの日』は大切に運営されています。しかし、このことはそれまで定着してきた実践と日課を大きく変更する、教育課程上の大問題でもありました。何年もかけた論議を経て、数年間の試行期間を持つことができ、その間に授業研究や実践交流会がなされようやく今の形となりました。 朝からまる一日を「クラス」で使えることで、活動の幅が拡がりました。朝からお弁当をもって、いろいろなところにでかけました。仲間づくりを意識した、いろいろな取り組みがされました。"楽しさを共有できること" "思わずみんなで集中してしまうこと"など、いろいろな実践が行なわれました。まる一日ということで、これまでのように"午後の30分でやらなくては"というような忙しい取り組みではなく、時間のゆとりがあります。 "今は尻込みしているけれどきっとそのうち好きになれるし、そうすればこの子の世界もグンと拡がるに違いない"ということも、じっくりと関係づくりをしながら取り組めるようになりました。私たちにとっては新たな視点であり、ここでの発見も多く、実践活動が拡がりました。 この実践は、各クラス競い合って発展してきました。「ああ!あんなことをやっているよ」「負けてはいられないぞ!」という先生同志の意識も働いて、各クラスいろいろなことを考えて実践されてきました。それが平日の 「午後のクラスの学習」や「課題別学習」へもよい影響を及ぼしていると思いますし、その逆もたくさんあります。その中で、それぞれの独自の課題もはっきりしてきたともいえます。 |
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