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    目  次 ■ はじめに
■編集に寄せて  なにしろ養護学校には教科書がない。教材もほとんどが手作りだ。では何をしているのか。何をしたらいいのか。
 私たちは小学部高学年(以下「小高」)のチームとして職場を共にした。私たちには『実践整理表』という財産がある。どんなことをどんなふうにやったか、その時の子どもたちの様子や使った物などを記録したものだ。その場の雰囲気を伝えるのはなかなか難しいけれど、例え不十分でもそれを記録しておくことは共通理解の手がかりになるし、次への足がかりにもなる。それをまとめたのが、この「笑顔に会いたくて」の始まりである。

 これは、私たちが日常にやっている知的な障害のある子どもたちの教育実践をまとめたもの。何をしたらいいの?と悩んでいるあなた、あるいは子どもや先生同士のつながりを求めているあなたに、てっとり早く簡単にたくさんの実践を紹介したいと作り始めた。
 悩みはつきないが、そのおもしろさもある。そういう日常性こそ大切にし伝えたい。少人数でもやる気になればすぐ実践できて、自分のクラスやグループの人たちがつながっていく材料にしていけたらいいなと思っている。

 ここに載せた全ては、ヒットした授業である。けれど、時や場所が変われば、アウトにもなるしホ−ムランにもなる。授業記録とはそうしたものだと思ってほしい。ましてや、実践整理表を分類したこの実践を、そのまま45分の授業に移すには無理もある。
 けれど、誇れるものがある。それは、どの実践にも子どもの笑顔の裏打ちがあることだ。ヒットの手応え有りなのだ。ゆったりした時間の中で子どもと心を通わせて、この「笑顔に会いたくて」の行間をあなた流に読み深めていけば、明日からの授業にアイデアのひとつふたつはすぐに浮かんでくると思う。学部で取り組めそうな集会の実践や、同じ課題を持つ子どもの実践もクラスの学習にアレンジできるかもしれない。
 そんな訳で、ちょうど料理の本を読むように味付けは自由に変えていただきたいし、みんなでおいしく作り上げてほしいと思っている。 
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