参考1 時期のおさえ
高等部
◎特徴
大人への移行期であり、依存的な自分から主体的な自分つくりの時期です。仲間と共にいろいろな経験をする中で、自分をつくりながら自分の生き方を見つけて行く時期でもあります。
 社会へ巣立っていくための準備をして行く時期で、働くことに対しての心の準備、そして実現に向けて努力していこうとします。中学部時代に再形成してきた自分を自立したり、自己決定したりする力として変えて行く時期です。

◎おさえておきたいこと 
 学校教育12年間のまとめの最後の3年間です。卒業後を「生活する場」「働く場」「余暇を楽しむ場」という3つの視点で見通して、人生を豊かに生きていくために基礎的な土台をつくる時期となります。
小学部、中学部でつけてきた力を横と縦に広げて行く時期であり、青年期を迎え、人格と個性を作り上げ、そして社会へ巣立っていく準備をします。

◎課題
生活の主体者になるための自己管理、自己決定の力をつけること
健康をつくり自立的な生活をする力、生活をひろげてゆく力、自由を拡大していく力を育てることが大切です
 ・自己決定しながら、自分の生活をつくりあげる経験を重ねる。
   生活の見通しを持ち、自分から生活を組み立てていくことができるようにする
  生活で必要なことを自分で考え、判断して準備できるようにする
 ・自分の意志をしっかり伝える経験をし、集団のルールも理解する
 ・生活する力をつける
   手伝ってもらわずに自ら生活リズムの確立を
   家事の分担を自覚的に行う。家族の一員としての存在感を
   身の回りのことを自分でする。できることを増やす
   親は、先まわりしてやってあげない。我慢のしどころ
 ・健康管理も自分でできるようにする
   衣服の調整、体調を訴える等

仲間と学習、集団の活動を通じて、自己を確立していくこと
 ・仲間とのかかわりの中で、自己コントロールの力も育てる
 ・ 集団の活動を楽しめ、主体的に参加し、つくりあげる
 ・ 仲間とかかわる体験をし、自己をみつめる力、コントロールする力をつける
 ・ 仲間と一緒に楽しんだり、協力し合っていく力

人との関係を広げること
 ・母親の介助だけでなく、他の人の介助もうけとめられるようになる
 ・仲間とふれあう機会、いろいろな人との出会いを増やす

社会的経験をたくさんする。また、もっている力を社会経験の中で生かすこと
 ・マイカーから電車、バスの利用で、自分で行動範囲を広げる
 ・いろいろな場所に出かけたり、催し物などに参加し、社会生活、公共の場での
  マナーなどを知る

青年期のからだづくりを大切にすること
 ・大きく成長した体を使って、スポーツなどを楽しみ、挑戦するこころや感性を育てる

感覚表現や認識表現力をつけて自己表現力をつけ大人や友達に気持ちや要求を伝え、コミュニケーション力をつけること

基礎学力を獲得し、文化・芸術・スポーツを取り込み、自分の生活を豊かにする力を育てること

自分や社会を見つめ、生き方を考える力を育てる。(性・障害・権利・平和)について学習すること

働くための基礎的な力(見通し・知識・道具の操作・協力)をつけ、働くことの意味や喜びを知り、自分の将来について考え、決定する力を育てること

自分から考え、見通しをもって主体的に行動する力(自己選択、自己決定)をつけること

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