第3部 授業づくりのノウハウ
(3)とっておこうこんなもの、かえちゃだめだよあんなもの
発想を変えれば工夫次第
 どんなものも、発想を変えて見ることが大切です。アンテナを拡げて見てみると、何か新しいものが見えてきます。

1.発想をかえて見てみよう
 机は机としての使い方、跳び箱は眺び箱としての使い方しかしないというのはもったいない話です。
 例えば跳び箱を二つ並べその上に角材を置きベニヤ板をのせると、2階建の家を作ることができたり、ジャックと豆の木の雲の上の世界を表現できたりするのです。
 また、巧技台やはしご、一本橋などとベニヤ板、それにダンボールを組み合わせることで、幅の広いすべり台を作ることもできます。さらに、廊下などの狭い空間も、劇場のように暗幕で仕切ってしまうと、別の世界をつくりあげることができます。
 プレイバルーンという円形の大きな布教材なども、使い方によっては巨大な人形(集会のページ参照)にもなるのです。一般的な青いシートなども、それをつなぎ合わせることで、体育館一面を覆うこともできるし、それを動かすことで大きな波(集会のページ参照)を表現することもできるのです。
 既成のものの使い方を固定していては発想も乏しくなってきます。いろいろな使い方を工夫してみましょう。


2.同じ形のもので大量にあるもの
 例えば、コンパネといわれるベニヤ板、青シート、ローブ、布切れ、企業などが製品の梱包に使ったりするスチロール製のチップ、紙吹雪、角材の切れ端などさまざまなものです。
 製品として店に並んでいないものを見つけられるようになれば、素材さがしも楽しいものです。ただ、使い方一つで生きたものにもなるしゴミにもなるので、それを使う発想が必要になってきます。
 道具を作る際も大量に作っておくと、授業の内容が違っても役に立つことがあります。
 アイマスクのようなものも児童+教員分を作っておくこと(集会のページ参照)で、使い勝手が広がります。運動会などで良く使うボンボンなども、部屋の模様替えや術台の下において海を演出したりなど、捨てるのではなく取っておくことで役に立つのです。


3.変化できるもの
 代表的なものとしては布状のものです。布は色やその量、大きさによっても違うので、たくさんの種類を集めておければいいのではないでしょうか。特に、黒や白は光を伴った教材では非常に役に立つこと聞違いなしです。その他には、ロープやベニヤなども補助的な役割として、いろいろなものに使えます。
 しかし、中途半端な量では、役に立たないこともあります。また、使う時には、長いもの、大きいものなどをすぐに切って用途に合わせて小さくしたくなりますが、安易に細工をしてしまっては、次に使う時に使い道を少なくしてしまいます。
 できるだけ、切ったりするような元に戻らない細工の仕方は避けた方がいいようです。もちろん予算が贅沢にある場合や同じものが何度でも手に入るのであれば、しっかりとした教材に仕上げることの方をお奨めします。

 こういった道具は保管の仕方によっても、またアイデアが生まれてくるものです。いろいろなものを作って使い終わったあと、すぐに捨ててしまうということがあるようですが、同じ種類のものを箱などに入れ、何があるのかを見えるように表示して、身近に保管できることが大切です。
 キャラクターもそうですが、普段から、目に見えるところに置くのが一番です。
 倉庫に入れて何が入っているのか分からないという学校も多いのではないかと思いますが、教材の共有という点からももったいないことです。
 創った人でなければわからないようでは、学校(学部)としてまとまって教育活動を行なっているのですから、大勢の目で大勢の感じ方アイディアで広く利用できるのがよいのではないでしょうか。

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