第4部 子どもたちの学びを求めて
 「学ぶことを通して子どもたちは何を身につけていくのか」、「子どもたちにとって学校とはどういうものなのか」、そんな問いかけを続けながら、「私たち大人側の価値観だけを押しつけることになってしまわないようにしたい」と思っています。
 “楽しい”と一口に言ってもいろいろな意味合いがあります。しかし、それは“楽しい”ということを求めるために、ただやりたいことだけを子どもの思うままにやらせていくということではありません。
 学校は、子どもたちが活動の中で、「自らを創りあげていく」そんな所になっていかなければなりません。
 子どもたち一人ひとりが“今だからこそ”というかけがえのない時間を大切にしながら学び、自ら自分の将来を創っていけるように、自ら何かを求めていけるように、力をつけていく学校生活を送れるようにしていきたいと思っています。
 自らを創りあげるということは、自分の力を発見していくことでもあります。一つひとつ今の自分の姿を解き明かし、それを基にまた次の自分を見つけていく。子どもたちには、「自らの学び」を通して自己を確立し生きる自由を広げ、自分らしくしっかりと人生を生きる「自分探しの旅」をしていってほしいと願っています。

 ここでは、子どもたちが自ら学んでいくための手立て、子どもと共に歩む自分探しの仲間としての心得など、思うことについていくつかをお伝えしていきます。
 こうした部分はいくら書いても十分とはいえません。研究も日進月歩ですし、私たちもまだまだ勉強不足で、障害や発達など専門書のお世話になっています。 
 しかし、それでも子どもをとらえる視座は明確にしておきたいと思い、不十分ながら今の段階で私たちなりに伝えたいことをまとめてみました。

1.自ら学んでいくために
2.自分探しの旅を共に

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